【記事】未来を上空から守る~横浜市消防局 横浜ヘリポート~
2023/10/19(木) 情報コンシェルジュ
未来を上空から守る~横浜市消防局 横浜ヘリポート~
写真:はまちどり1(JA131Y) の空中消火活動
2023年8月23日、並木2丁目9住宅防災委員、自治会の皆さん主催で“横浜ヘリポート見学会”がありました。近隣の子どもたちにも声がかかり、参加してきました。
金沢区福浦3丁目の海岸沿いに、とても気になる秘密基地のような長いトンネルの入口があります。トンネルの先には…雄大な青空と一面に広がる海を背景にとても大きな、大きなヘリコプターと隊員の皆さんが出迎えてくださいました。
今回、私たちの住むまちを見守る横浜市消防局 横浜ヘリポートさんを紹介させていただきます。
写真:はまちどり1(JA131Y)飛行準備風景。消防局航空所属のヘリコプターは2基あります。
見学会では消防局航空消防隊のはまちどり1(JA131Y)、はまちどり2(JA152Y)の空中消火活動、機体の仕組みの説明、子どもたちは救助隊員と一緒に吊上げ救助訓練の体験、救助隊員の目線での上空映像のビデオ鑑賞が行われました。
360°からの応援
1982年4月1日に横浜ヘリポートが開設され、2022年に40周年を迎えました。はまちどり1(JA131Y)、はまちどり2(JA152Y)は国内各地の火災、水難、山岳救助や火災現場の放水、自然災害の発生時に横浜市外の消防本部と助け合い応援にかけつけます。時には救助や自然災害現場だけではありません。2023年8月26日、第49回金沢まつり花火大会が4年ぶりの開催となりました。開催前後も上空からパトロールし地上に映像を速やかに送り、地上では見えない現場にも目が届くように安全確認を行っていました。
日ごろ耳を澄ますと、私たちを見守る音が上空から聞こえるかもしれません。360°いろんな角度から救助や安全に過ごす為の応援活動があることに感謝したいと思います。
写真:はまちどり2(JA152Y)機体の見学
写真:自隊救助訓練風景
命を救う時間
横浜市で一番遠い青葉区まで8分、日本で一番遠い所には北海道に燃料を空港で3回足しながら向かったそうです。
最大巡航速度306km/hのはまちどり1(JA131Y)、はまちどり2(JA152Y)は航空速度に合わせて5枚の羽が平行に回転するのではなく1枚、1枚が小刻みに振動しながら回転し、大きな機体を支えています。
「以前は消防車に乗り現場に2日かけて向かっていたのが、ヘリコプターだとすぐに到着しヘリポートに来て初めは驚きました。2011年3月11日~31日、東日本大震災では校庭にかかれているメッセージを必死に見つけ物資を届け救助活動に専念しました。」と係長の鈴木誠さん。
ヘリコプター目線からの上空映像をビデオで鑑賞すると、まるで私たちも救助隊員になったように被災地からのSOSのメッセージをいただいているような思いになりました。
吊上げ救助のロープは整備科担当の機上整備士さんが、日々欠かさず安全確認を行い、操縦士、救助隊員の方々は食事の面でも、すぐに現場に向かうことができるように体調管理も整えています。山脈の現場では一刻も早く救助者を助ける為に救助隊員は現場に残り次の朝、自力で下山する場合もあるそうです。
救助活動は1分1秒を争う緊迫した世界です。その1分1秒が大切な命を救う時間につながる事を学びました。
写真:飛行前の航空消防隊員。日ごろから救助、消火、要救助者への応急手当など様々な訓練を積み重ね災害の発生に備えています。
写真:はまちどり2(JA152Y)エンジンの説明。
最大3.358馬力(1,679馬力×2基)、搭乗最大人数17人
心に思う人に声かけを
コロナ禍が続き、地域の方々との交流が減る昨今でしたが、“横浜ヘリポートの見学会”を通して多世代の参加者の方々とコミュニケーションがとれ、新たに地域内のつながりができました。「公園の帰りに遊びに寄りなさい!」見学中、あちらこちらで温かい会話が聞こえます。金沢シーサイドタウン地区は1978年の入居開始から45年。一人暮らしの方や日中子どもたちだけに留守番を任せる共働き世帯など、そこには様々な暮らし方があります。万が一、災害が起きた時、金沢区には心強い横浜ヘリポートさんが守ってくださり、私たち住民は見学会から学んだことを生かし、この機会に知り合えた地域の皆さんと助け合うことができるかもしれません。
「横浜市航空消防隊は、市民の皆様の安全と安心をお守りするため、操縦士、航空救助員、整備士が力を合わせて不断の努力を重ねて飛び立っています。今回、市民の皆様にご見学いただき、職員一同が安全運航への思いを強くするとともに、災害発生の“いざ”に備えてより厳しい訓練を続けていく決意を持ったところです。市民の皆様の応援が力になります。ヘリコプターを見かけたら手を振ってみてください。私たちもヘリコプターから皆様の安全を見守っています。」と空港長の岸信行さん。
関東大震災から100年、並木ラボのあしたひろばでは親子で参加ができる災害イベントを定期的に開催しています。血のつながりはなくてもふと、心に思う方と声を掛け合い、手をとり合える地域になることを願いたいと思います。
写真:はまちどり2(JA152YJ)機体の見学
写真:「あっ!今日もパトロールしているね!」
素敵な見学会をありがとうございました!
2023年 ライターまるこ
-information-
・横浜市消防局 横浜ヘリポート
横浜市金沢区福浦3-2
Tel045-784-0119 Fax045-784-0116
YouTube横浜市公式チャンネルで航空消防隊の活動を紹介しています。『横ヘリチャンネル』で検索していただき、ぜひご覧ください。
・横浜市補助事業
親と子のつどいの広場 あしたひろば
関東大震災から100年 防災について考えるイベントを9月は幸浦消防主張所にご協力をいただき開催
11月3日『あつまれ!並木の森!!』の外遊びイベントでも防災ブースを用意します。