【記事】地域に寄り添い、地域を護る    ~金沢消防署~

2023/03/16(木) 情報コンシェルジュ

わが街金沢シーサイドタウン地区では近年、昼夜問わず救急、消防のサイレン音を何回も耳にすることが多くなったと感じています。今回は、私たちの暮らしの安全、安心を護ってくださっている金沢消防署に出向き、地域へのメッセージがあればとお話を伺ってきました。

 

 

◇ 歴史の街金沢区で地域に寄り添い70年     

 

金沢消防署は、昭和27年10月1日磯子消防署金沢消防指令派出所から分離昇格で消防署となり、令和4年に70周年を迎えました。

令和4年5月現在の署員数は金沢消防署出張所も含め220名、うち女性署員は5名です。

平成28年2月に消防署の建物は新しく建て替えられました。耐震を含め機能が充実し、時代の変化に伴い必要な機材が加わり、新しい金沢消防署となりました。

毎朝、建物正面に配置されている車両の点検があります。午前8時40分頃からは、はしご車も出てきます。小さなお子さんを含め街の方々の注目を集めています。

 

写真:金沢消防署のはしご車

 

消防署の仕事の内容は大きく総務・予防課と警防課にわかれています。

総務・予防課は庶務、経理、予防、査察等のセクションにわかれていて、日勤の対応をしています。

警防課は消火、救急、救助の現場に向かう活動を24時間で対応しています。担当職員は配置毎に日々訓練を行い、出動に備えています。

写真:金沢消防署の方々

 

◇ メッセージ・1 ご高齢の方は緊急連絡先を常に携帯を!               

 

身近に感じる高齢化、そういった状況の中で消防、防災からみた金沢区域での問題・課題を警防課深澤係長、予防課伊藤係長から伺いました。

「高齢者の方が屋外で救急要請をされた時に、ご本人の身元がわからない場合が多く、それが病院受け入れのハードルになってしまうという問題があります。そこで、ご高齢の方やご家族にお願いをしたいのは、緊急連絡先を常に携帯しておいてもらいたいということです。

また、自宅内での対応では『救急情報提供用紙』等にご本人の必要事項を記入し、玄関などに貼り付けておかれるようお願いします。これは救急活動の際、誰かが情報を消防に速やかに提供できるようにするためです。一人暮らしの方が多くなった今、これらは喫緊の課題と感じています。」

伺った問題点は、日々活動される現場からの声として重く受け止めました。

ご高齢の方の外出時や、ご家庭で倒れた際には、ご本人の情報が消防担当に伝わるよう、事前に準備をしておくことをお勧めします。例えば、緊急連絡先や個人情報のメモをペンダントに納めて首からさげる。又は、普段使いのポーチやお財布などに入れるなど工夫をされている方もおられます。参考にしてみてください。

 

  • メッセージ・2 集合住宅での防災、防火には家の片付けを!       

 

わがシーサイドタウン地区は集合住宅地です。火災に関して注意しておくことを伺いました。

「マンション建物の構造上、火が燃え広がることは少ないですが、逆に住宅の中に閉じ込められて住人が亡くなってしまうという危険性があります。ですから日頃より出火防止対策を心がける必要があります。これには先ず、部屋の中を整然とすることが大事です。家の中が家財や日用品で乱れた状態になると、火災の危険も高まりますし、また救急隊が到着した先の現場が足の踏み場もないと担架が入らないということも想定されます。そうなると救急にも支障をきたすことになりかねないわけです。」

 

写真:取材に協力いただいた、金沢消防署警防課深澤係長と総務・予防課伊藤係長

 

「大事な予防メッセージとしてもう一つ、家の中に取り付ける住宅用火災警報器の設置についてです。住宅用火災警報器が平成23年6月に全ての住宅に設置が義務化されました。それから10年が経過し、今付け替えの時期になっています。消防署ではご自身で取付けることが困難な高齢者や障がい者世帯でご希望される方には無料で機器の交換(交換の場合は、警報機本体はご本人が購入)、点検を行います。設置や点検により小さな火種のうちに知らせるようにする、その点をあらためて徹底したいと考えおります。これは予防の面からの非常に重要なメッセージと考えています。例えば、今後定期的に民生委員の方々の見守り活動に同行をした、火災予防・住警器の点検等の取り組みを考えていますので、ご協力をお願いします。」

伊藤係長、深澤係長からは、日々の活動に直面しておられる中からの心強いメッセージを受け取りました。また、消防署と地域が連携をしていくことの大切さを感じました。シーサイドタウン地区においても自治会町内会、民生委員との協力を図り、見守り活動や研修会・講演会を通し啓蒙活動を今後継続的に行うなどの意見交換ができました。

 

  • メッセージ3・強い街づくりへ                       

 

高齢化がすすむ中、わがシーサイドタウン地区で防災・防火に関する課題解決を考えたとき、火災予防の啓蒙活動は重要であり、活動を通して地域全体が防災・減災意識の向上へとつながり、ひいては“街そのものを強く”するのだと思いました。

今後は、消防署と地域と協力をして、具体的な取り組みを重ねて連携活動を継続していこうとの意思確認もできました。

取材を終え、常に地域に寄り添い、地域を護ってくださる金沢消防署のみなさんへあらためて感謝とエールを送りたいと思います。

 

写真:消防車

 

ライター 篠原淳子

 

金沢消防署

〒236-0021

横浜市金沢区泥亀二丁目9番1号(金沢区役所内)

電話:045-781-0119(代表)

 

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